丸正酢醸造元の酢は、130年を越える木造蔵で熊野杉の「こもかむり木桶」の中、熊野那智川の伏流水を使って、いまだに完全な古代醸造法で造られます。 温度・湿度のコントロールが難しいこの醸造法で酢を造るのが、この道60年の三代目社長小坂晴次。 手間をかけた工程を経ることで、アミノ酸のうまみ成分が増したまろやかでコクのある、甘みを持ったやわらかい酢ができるのです。
原料の白米または玄米を、大きな樽で2時間蒸します。
蒸した米は、専用のこうじ室へ運ばれ、職人の手作業を経てこうじへと生まれ変わります。
熊野杉の木桶に、こうじと自家栽培減農薬米と那智山の伏流水である井戸の水を入れアルコール発酵させます。
熟成している期間、桶を換えながら酢を外気に触れさせ酸素と混合させる。
窓明かりだけの蔵のなか、樽を40℃に保って、およそ90日〜500日かけて熟成させる。
アルコール発酵させた液に、種酢を植え、酢酸発酵をさせる。
酢のもろみを、桜の木で作ったしぼり舟でしぼります。桶の中で眠っていた酢が目覚める瞬間です。
再び発酵しないよう、70℃〜80℃で殺菌します。